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子供が国語(日本語)を勉強するメリット【日本語の勉強をおろそかにしない方がいい理由】

母親
母親
「日本語より英語の勉強した方がいい?」
「母国語は勉強しなくても問題ない?」
「子供が国語を勉強するメリットは?」

子育てをしていて英語を話せるようになってほしいと勉強させようとしている方もいると思います。

英語の勉強も大切ですが日本語の勉強をおろそかにしない方がいいという考えもあります。

母国語である日本語の勉強するメリットを考えていきます。

日本人は日本語の影響を受けている

日本人は母国語である日本語の影響を受けています。

日本人は小さい頃から日本語を話します。

言語は様々な種類があり特徴もそれぞれ違います。

日本語にも特徴があり日本人の国民性にも影響を与えているといわれています。

日本語の特徴

日本語の特徴です。

・曖昧な日本語
・責任の所在を明らかにしない
・結論が最後に表現される

 

曖昧な日本語

日本語は曖昧な表現をすることが多い言語です。

例えば主語が省略されたまま会話が進みます。

英語では命令形になってしまうため主語が省略されることは少ないです。

主語が省略されることで「誰が」という認識が話し手と聞き手で違うという不思議な会話になる可能性があります。

語尾に「かもしれない」「だと思う」のように断定しない表現を使用することも多いです。

このような表現により会話の内容がより曖昧なものになります。

責任の所在を明らかにしない

日本人が話す日本語は責任の所在をはっきりさせないことが多いです。

主語をはっきりとさせないことで「誰が」という部分をはっきりさせません。

語尾に「かもしれない」「だと思う」という表現をたびたび使用する事で話し手の内容の正確さを曖昧にすることで話し手へ責任を持たせないようにしています。

このように断言しない方法により話し手にすべて責任を持たせることを避けて聞き手にも責任を分散させるようにすることが多いです。

結論が最後に表現される

日本語は結論が最後に表現されます。

日本語では「します」「しません」という表現が最後にきます。

英語では「YES」「NO」が最初に表現されます。

このような言語の特徴により国民性へも影響を与えています。

子供が国語(日本語)を勉強するメリット

子供が日本語を勉強するメリットです。

・言葉の多様さは思考の多様さ
・倫理的思考力の向上
・コミュニケーション能力の向上
・文章能力の向上
・日本の文化、考え方を知る事ができる
・日本語の奥深さを知れる

 

言葉の多様さは思考の多様さ

言葉の多様さは思考の多様さにつながります。

日本人は母国語である日本語を使用して思考を言語化し理解しています。

人は言葉を知らなければ感情を頭で理解する事ができません。

感情は言語化できることではじめて自分の頭で処理することができます。

適切に言語化できなければ自分の知っている簡単な感情語で理解しようとします。

「喜び」「驚き」がすべて「やばい」「すごい」で表現されて頭で理解します。

すべて「やばい」「すごい」で理解することで思考がそこで止まります。

自分の頭で正確に理解できていないため他人に正確に伝える事もできません。

言語の多様さは語彙力ともいわれます。

語彙力を身に付ける事で思考力も身に付けることができます。

例えば「息を呑む美しさだった」という表現がありますがこれは「やばい」「すごい」とは印象が変わります。

このような表現の方が適切であり相手にもよく伝わる場面もあります。

倫理的思考力の向上

日本語を勉強することで倫理的思考力が高まります。

倫理的思考とは因果関係を整理し筋道を立てて考えるもしくは説明することです。

課題から結論の関係性を順序立てて解決する能力です。

日本語は主語と述語が文の要点になります。

与えられた文の要点を総合して考察することで筆者が何を伝えようとしているのかを導き出します。

これは与えられた課題から結論を導き出す倫理的思考力を必要とします。

国語の勉強をすることで倫理的思考の訓練になります。

コミュニケーション能力の向上

母国語である日本語を勉強することはコミュニケーション能力の向上につながります。

日本語は言葉を省略して使用することが多い言語です。

言葉を省略することは話し手と聞き手の間で誤解が生まれる原因になります。

主語を省略する事で「誰が」という部分の情報が推測で話が進みます。

そこまでに与えられた情報から省略された部分を推測し補完して会話を理解しなければいけません。

倫理的思考力を身に付ける事で省略された部分の推測がより正確にできるようになります。

話し手であれば自分の伝えたいことを道筋を立てて聞き手に伝える事ができます。

主張したことがあれば根拠をつけることでより正確に相手に伝える事ができます。

聞き手であれば相手の伝えようとしている内容を与えられた情報から推測し正確に理解することができます。

倫理的思考力を身に付ける事でなんとなく伝わるからいいという段階ではなく自分の伝えたいことを聞き手に正確に伝える、もしくは話し手の意図している内容を正確に聞き取ることが可能になります。

語彙力を身に付ける事でもコミュニケーションがスムーズになります。

語彙力を身に付ける事で自分の伝えたい内容を正確に表現できるようになります。

言葉を知らなければ頭で理解することができません。

言葉を知っている事で頭の中がすっきりと整理されます。

自分で自分の考えが正確に理解できているため言葉にして相手にも正確に伝える事ができるようになります。

会話をしていていつも正確に情報が伝わる人といつも何かしら誤解されて伝わる人がいるのはこういった日本語の能力に差があるからです。

コミュニケーション能力とは雑談力だけでなくこういった日本語の能力も大切になります。

文章能力の向上

日本語を勉強する事で文章能力が向上します。

文章能力が向上することで正確に相手に自分の意図したことを伝える事ができます。

文章では表情やジェスチャーなど文字以外の表現がないためなんとなく書いた文章では相手が意図しない解釈をする場合が多々あります。

文字以外に表現ができない文章では倫理的な書き方をしなければ相手に誤解を与える原因になります。

倫理的に文章を書くことで誰が読んでも自分が意図した内容を伝える事ができるようになります。

日本語を勉強することで主語、述語、装飾語などの構造を知る事ができるようになり倫理的に文章を書くことが出来るようになります。

日本の文化、考え方を知る事ができる

日本語を勉強する事で日本の文化、考え方を知る事ができます。

日本の上下関係を大切にする考えは言葉の多様さから知る事ができます。

日本語には同じ意味を持つたくさんの言葉があります。

日本人は相手との関係性によって言葉の表現を変える文化があります。

このため日本語には様々な種類があり尊敬語、謙譲語、丁寧語があります。

「言う」という言葉でも目上の人に使う場合は尊敬語である「おっしゃる」となります。

自分をへりくだる時に使用するのは謙譲語である「申し上げる」です。

聞き手に丁寧に伝えたいのであれば丁寧語である「言います」を使用します。

先輩や上司など自分よりも年上の人に対しては敬語を使い食事の席では座る場所さえも決められています。

日本人は年上に限らず相手を立てることが美徳とされているところがあります。

英語のように「YES」「NO」とはっきりと言い切る表現や年上の人に対しても「YOU」と表現を変えないことは相手に対して失礼な印象を与えてしまう可能性があります。

日本語を勉強する事でこのような日本人の特性を知る事が出来ます。

日本語の奥深さを知れる

日本語はとても奥が深いです。

言葉は省力することで相手に様々な解釈をさせます。

日本の小説にはあえて言葉を省力する事で文章に深みを持たせているものも多くあります。

1つの文章にも関わらず聞き手や読み手によって解釈が変わる事があり、様々な物語を想像することができます。

これは日本語のおもしろい特徴であるといえます。

まとめ:母国語を理解した上で外国語を学ばせる

日本ではコミュニケーションの基本は日本語になります。

日本語を母国語として生きていくのであれば日本語を勉強するメリットは非常に大きいです。

日本語はみんな話せるからといって国語の勉強をおろそかにしない方がいいです。