「英語の早期教育のメリットは?」
「英語の早期教育のデメリットは?」
子育てをしていて自分の子供に英語の早期教育を考えている親も多いと思います。
英語の早期教育のメリットとデメリットを考えていきます。
目次 Contents
英語の早期教育は効果がある?
英語の早期教育とは0歳から英語の環境で過ごすことで日本人が自然と日本語を話せるようになるのと同じように英語も自然に話せるようになるということを目指した教育です。
赤ちゃんは言葉を話し始める2歳頃までにたくさんの言葉を親や周囲の大人などに話しかけれることで自然と言葉を覚えていきます。
1つの言語を習得するまでにかかる時間は言語によって違いがあり約1000時間から3000時間といわれています。
英語などの外国語を習得するためにはとにかくその言語に触れる時間をふやすことが大切です。
早期から英語教育を行う事で効率的に英語を習得できるようになります。
英語の早期教育はどんなものがある?
英語の早期教育を行っている教材や施設です。
・worldwide kids(ベネッセ)
・こどもちゃれんじEnglish(ベネッセ)
・7+BILINGUAL(七田式)
・ORT(イギリス絵本)
・CTP(アメリカ絵本)
・英語教室
・プリスクール(英語で保育する施設)
英語教育を行っている教材や施設はたくさんあります。
教室に通うものもあれば自宅でできるものもあります。
英語教材の中には非常に高額なものもありますので金銭的に負担になる可能性があります。
英語の早期教育のメリット
英語の早期教育のメリットです。
・英語の苦手意識がなくなる
・受験で有利になる
英語が聞きとれる
小さい頃から英語にふれる事で英語耳を育てることができます。
これは英語の早期教育の最大のメリットです。
子供は生後6ヵ月頃から外国語の音を学習する能力があることがわかっています。
6ヵ月から3歳になるまでに脳の神経回路が80%完成するといわれています。
日本語と英語は周波数が違うためこの期間に英語の周波数を経験していない子供は大人になっても英語の聞き取りが難しくなります。
例えば「R」と「L」の発音の違いは日本人が苦手としている発音です。
このような英語を聞き分ける事ができる能力を英語耳と呼びます。
日本語は周波数が違うため大人になってから英語の周波数を聞き分ける英語耳を身に付ける事は難しいといわれています。
早期英語教育を行う事で将来に英語学習を本格的に行った時にスムーズに上達するのを助けてくれる可能性があります。
英語の苦手意識がなくなる
2020年から小学5年生と6年生の英語教育が必修化されました。
小学5年生から英語教育がいざ始まった時に苦手意識を感じにくくなります。
最初でつまずいてしまうとその後の英語学習がスムーズに進みにくくなる可能性があります。
最初から得意科目と感じる事ができれば英語の勉強も楽しくできるようになります。
早い年齢から英語に慣れ親しんでおくことはそうでない子供に比べて抵抗なく英語を受け入れる事ができるというメリットがあります。
受験で有利になる
英語の早期教育は中学受験で有利になります。
中学受験で入試科目に英語を導入する私立中学が増加しています。
これは小学5年生と6年生で英語が必修化されたことが影響しています。
早く勉強を始めて長い期間勉強ができている人が受験で有利になるのは当然です。
現在は選択科目の1つとしての位置づけですが今後どんどん比重が大きくなっていく可能性もあります。
英語の早期教育のデメリット
英語の早期教育のデメリットです。
・日本語の発達が遅れる可能性がある
・母国語による倫理的思考を身に付けにくくなる可能性がある
・子供が混乱してしまう時期がある
・言語によって話し手へもたらす影響が変わる
高額な費用がかかる
英語教育にかかるおおよそ費用です。
ディズニー英語システム | 65万円~90万円 |
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worldwide kids | 26万円 |
こどもちゃれんじEnglish | 1万8千円/年 |
7+BILINGUAL | 2万円 |
ORT(イギリス絵本) | ~20万円 |
CTP(アメリカ絵本) | ~5万6千円 |
英語教室 | 2千円~1万円/月 |
プリスクール | 100万円~/年 |
英語教材は安価なものもありますが本格的なものになればなるほど高額な費用がかかります。
日本語の発達が遅れる可能性がある
英語学習に時間をかければかけるほど日本語の学習時間は少なくなります。
1つの言語を習得するまでに約1000時間から3000時間かかるといわれています。
英語学習の時間を増やしすぎる事で母国語である日本語の発達に問題がでてくることがあります。
英語と日本語どちらも未熟である状態をセミリンガルとよばれています。
バイリンガルを目指そうとしてセミリンガルになってしまわないように注意が必要です。
母国語による倫理的思考を身に付けにくくなる可能性がある
日本人の思考は日本語をもとにしています。
母国語の能力と倫理的思考力には関係があります。
人は考え事をするときに自分の知っている言葉で順序だてて理解しようとします。
母国語が未発達であるとここで問題が起きることがあります。
それは自分の感じたことを自分の知っている言葉では正確に表現できない状況だった時です。
例えば驚いた時、感動した時、嬉しい時にすべて「やばい」という1つの言葉で表現するといったような簡略化がされます。
これは自分の感情を正確に表現できるだけの母国語の能力がないことが原因です。
このように母国語の語彙力なさは思考の幼稚さにつながります。
自分が言葉で言い表すことのできない感情は自分の頭でも正確に理解することができません。
語彙力を身に付けることで様々な感情表現を頭で理解する事ができ、言葉で表現できるようになります。
伝えたい内容を正確に道筋立ててわかりやすく伝えることができます。
このことから母国語をしっかりと身に付けた上で外国語を習得することが大切になります。
子供が混乱してしまう時期がある
インターナショナルスクールでは問題になることはないですが日本のその他の環境ではまだまだ英語が話せる人ばかりではありません。
将来のため小さい頃から英語学習をして英語を習得したとしても学校で友人に英語が通じなくて混乱するという時期が出てくる可能性があります。
何が日本語で何が英語なのか本人が理解できて使い分けれていればすぐに適応することができるかもしれませんが最初は戸惑ってしまう可能性があります。
うまく言葉が通じないことで会話に慎重になってしまいストレスを感じる時期があるかもしれません。
言語によって話し手へもたらす影響が変わる
日本語と英語は話し手に与える影響が異なります。
日本語には敬語が存在し上下関係を大切にする日本の文化、考え方が存在します。
日本人は目上の人を敬うという考え方により話し方を変えることが多いです。
英語は上下関係で話し方を変える事はありません。
例えば年上であっても学校の先生であっても相手のことは「you」と表現します。
英語はストレートな表現をするため話し手にもはっきりと意志表示するといった考え方を与えます。
ストレートな表現やはっきりとした意思表示は日本ではあまり好まれない場合もあります。
日本語を勉強しないことは日本語に込められている日本の文化、考え方を知る事ができなくなる可能性があります。
まとめ:日本に住むなら日本語をベースに行う
早期英語教育のメリットとデメリットを考えました。
様々な家庭がありますのですべての人がこのメリットとデメリットになることはないです。
日本に住み続ける予定であるなら日本語教育をベースとしてこれからどの程度英語が必要なのかを考えたうえで計画的に英語学習を進めることが大切だと思います。