「田舎で子育てするメリットは?」
「子供への影響は?」
都会に住んでいていずれは田舎に住んでみたいと考えている人もいると思います。
実際に田舎に20年以上住んでみて感じた事と実際に田舎に住んでみるとどんな生活になるのか考えていきます。
目次 Contents
田舎に住むことのメリット
田舎で生活した時に感じるメリットです。
・土地が安い
・近所付き合いがある
・子供の教育費がかかりにくい
自然が多い
とにかく自然がたくさんあります。
休日は山に登って川で釣りやバーベキューができます。
アウトドアが好きな人には嬉しいです。
自然に囲まれてのんびりした生活を送ることはストレス発散になるかもしれません。
山を所有していて畑で野菜を育てている人も多いです。
カブトムシを捕ったり木に登ったり子供は自然をいっぱい味わうことができます。
家同士が離れていることが多いので人目を気にせず全力で遊ばせることができます。
土地が安い
都会と比べて土地が安いです。
家を購入する時も非常に安く購入できます。
田舎ではお米や野菜を育てている農家も多いため市場で食品が安く手に入ることが多いです。
自分で野菜を育てることで生活費はさらに安く済むかもしれません。
近所付き合いがある
田舎では近所付き合いがあります。
都会では隣人の顔もわからないなんてことも多いですが田舎では地域の人たちが助け合って生活しているので地域の方とのつながりが非常に強いです。
定期的に地域の集会があるため地域の知り合いはすぐに増えていきます。
子供の教育費がかかりにくい
田舎は子供の教育費がかかりにくいです。
これは中学や高校が基本的に公立しかない場合が多いからです。
大学まで卒業している親も少ないため子供も大学に行かない選択をする事が多いです。
塾やスポーツクラブなどの習い事においてはそもそも選べる選択肢が少ないので子供の教育費がかかりにくくなります。
田舎に住むことのデメリット
田舎に住むことのデメリットです。
・人間関係が狭く噂話がすぐ広がる
・価値観が狭まる可能性がある
・大学進学率が低い
・情報が遅くなりやすい
・車がないと生活できない
・病院が近くにない
・大学が遠い
・同じ人間関係がずっと続く
・子供の行動に制限がある
近所付き合いがある
近所付き合いはメリットになる人もいればデメリットになる人もいます。
田舎では人手が足りないため地域の人たちで助け合って生活できるように組と呼ばれる組織が存在します。
お祭りなどの行事、草刈り、ゴミ捨て場の管理当番、小学生の通学路の交通整理、消防隊への入団など住民は地域のイベント、緊急事態時に人手として参加する必要があります。
お祭りなどのイベントが近くなると仕事が休みの日は毎週のように人手として参加します。
組は強制ではないですが地域で孤立しないためには参加が必要になるでしょう。
人間関係が狭く噂話がすぐ広がる
地域の人たちのつながりが非常に強いために近所の知り合いの噂話はすぐに広がりやすいです。
新しい情報が入ってくることが少ないため話題はどうしても身内の話題が多くなってしまいます。
何か問題を起こしてしまった時はその地域で居心地が悪くなる可能性もあります。
価値観が狭まる可能性がある
田舎に長く住んでいると価値観が狭まる可能性があります。
都会だと様々な地域から人が集まるので多様な価値観を持った人たちがいます。
田舎に住んでいる方はその地域にずっと住んでいる方が多いです。
どうしても似たような価値観を持った人たちが多くなります。
似たような価値観を持った人が多いため考え方や視野が狭くなる可能性があります。
田舎に住んでいる人の職業は地域によっては非常に偏りがあります。
もし地域の人がみんな漁師をしていたとしたら子供は自分も漁師になることが当たり前だろうという漠然としたイメージを持っていることがあります。
自分の見ている世界が偏っている可能性がある事に気づきません。
例えば医師、弁護士、国会議員になる選択肢など最初から持ち合わせていません。
大学進学率が低い
田舎に住んでいる方は都会に比べて大学への進学率が低いです。
一般的に大学を卒業すると年収が高くなると言われています。
大学に進学することがすべてではないですが子供が選択肢として選べる環境であることは大切だと思います。
大学へ進学しないことが当たり前の空気になっている環境で育った場合はそもそも選択肢を持っていない事が多いです。
情報が遅くなりやすい
田舎は都会に比べると情報が遅いです。
最近ではインターネットの普及により都会と田舎の情報格差は少なくなってきてはいます。
それでも圧倒的な情報格差は存在します。
田舎だと近くにコンビニがなく近くの本屋まで車で30分以上かかることも多いです。
大人は車で自由に行動できてインターネットも自由に扱えるため問題ないかもしれません。
しかし車を運転できず行動が制限されている子供にとっては日々の生活の中で得られる情報が少なくなる可能性があります。
都会で暮らしていた人がインターネットの普及により田舎で暮らしていても同程度の情報を得ることはできるかもしれません。
もともと田舎に住んでいる人は情報を得る術をそもそも知らないことが多いです。
地域に住んでいる人たちの社会全体としてどうしても情報が遅くなることは否めません。
情報格差は提供されるサービスの質が低下することにもつながります。
例えば歯医者などの医療系の資格は一度試験に合格した後は技能を確認されることはありません。
その後の技術向上は自己研鑽に依存します。
情報が遅いことは「一昔前の治療法」の原因になり結果的に都会と比べて質が低下する可能性があります。
田舎ではそもそも競合する同業者が少ないためサービスの向上につながりにくいという問題もあります。
車がないと生活できない
田舎では交通網が都会ほど発達していないので車は必須です。
バスも通っていないので車がないと買い物に行けません。
車の運転ができなくなると自力では生活できなくなります。
子供に送り迎えをお願いして生活するようになります。
病院が近くにない
病院まで時間がかかることが多いです。
体調が急変した時などの緊急時は間に合わない可能性があります。
頼りになる身内が近くに住んでいるなどの場合を除いて年を取ってからの田舎暮らしはリスクがあります。
何か命に関わる持病がある場合は避けた方がいいかもしれません。
→老後の田舎暮らしのメリットとデメリット【田舎でセカンドライフ】
大学が遠い
田舎では大学が近所にないことが多いです。
子供を大学に進学する場合に近くに大学がないため一人暮らしになることになります。
子供を一人暮らしさせるにしても、遠方まで交通費を出すにしてもそうでない場合に比べて非常に金銭的な負担になります。
→一人暮らしと実家暮らしのメリット【結婚するまでは実家暮らしがおすすめ】
同じ人間関係がずっと続く
田舎では同じ人間関係の中で生活をしていくことになります。
子供にとっては幼稚園、小学生から中学、高校、社会人になってからも地域の人と付き合う必要があるため大人になっても関係性が続きます。
学生時代に仲のいい友人などの良い関係が続くのであれば問題はないですが、あまり気の合わなかった友人、先輩などその人にとって良くない関係も続くことになります。
同じ人間関係がずっと続くことはメリットになる人もいますが中にはデメリットと感じる人もいるでしょう。
子供の行動に制限がある
田舎では車を運転できない子供の行動に制限があります。
都会では交通網が発達しているため小学生でも自由に電車に乗って目的地にたどり着けます。
例えば読みたい本があったとして子供は自分で電車を利用して図書館に行くことができます。
田舎では自分だけでは図書館に行けないので親にお願いして週末などに車で送り迎えをしてもらう必要があります。
毎回親が付き合えればいいですが後回しになることも出てくると思います。
必然的に子供が図書館に行きたくても通える頻度は減ることになっていくでしょう。
まとめ:自分にとってのメリットとデメリットを考える
田舎に住むことはメリットもあればデメリットもあります。
人によってもメリットとデメリットが変わる可能性もあります。
田舎は人との付き合いが多く想像よりも自由ではないかもしれません。
自分や家族にとってメリットとデメリットを実際に生活をする前にしっかり考えることが大切です。